「中澤千寿子先生 第1回 ~スクラップブッキングの魅力~」

こんにちは! おれいです。第一回の「あれも聞きたいこれも聞きたい」はいかがでしたでしょうか? 前回はほんの「さわり」だけでしたが、今回からはボリュームたっぷりの中澤先生ワールドをお楽しみいただこうと思っております。

せっかくなので、まず、コーヒーか紅茶を用意しましょう。そしてテレビは消して・・・ここは中澤先生のお部屋だと思って、ごゆっくりお楽しみください。どうぞ~。

 

 

<スクラップブッキングを始めたきっかけ>

  

IMG_8573.JPGおれい:最初に、スクラップブッキングを始めたきっかけを教えて下さい。
 
中澤:ホビーショーのトークショーのときに話をしたかもしれないんですけど、20年ぐらい前にこんなのを作ってて。ビクトリアン・スクラップブッキングって言って、通販で買ったものなんです。すごくいい感じに劣化しちゃってるんだけど。

おれい:(ビクトリアン・スクラップブッキングを見せていただく)うわー、素敵。 

中澤:でしょう? これがね、ベースかな。

おれい:この本をどこで見つけられたんですか?

中澤:これはね、どこかの通販で・・・海外通販だったかもしれない、フレームがついていて、そこに写真を収めていくものなのね。最初からスクラップブッキングのページができているものなんです。ただ、当時は写真を貼るというよりも、これ、全部頂いたカードを貼っているの。こういうお手紙を保存したくて、初めて作りました。

おれい:写真ではなくて、カードをスクラップするような感じなんですね。素敵です!
 
中澤:ね~、素敵よね。こうやっておくとお手紙がなくならないし、ひとつの作品集になるのね。
 
おれい:なりますね。これまた、もらったカードがとてもおしゃれですね。
 
中澤:ビクトリアンが好きっていうのをよく知っているカリグラフィーの生徒さんたちがくださったりしたんだけど、みなさんうれしいことにこういう雰囲気のカードを下さるんですね。
 
おれい:すごい。こんなふうにとっておいてもらえたら、カードも幸せですね。




 <スクラップブッキングの魅力>
 
おれい:先生はスクラップブッキングを始める前から、カリグラフィーをやっていると伺っていますが、カリグラフィーは、何年前からやっていらっしゃるんですか?
 
中澤:講師を始めたのは1990年だから・・・1987年ぐらいからやっています。
 
おれい:カリグラフィーにはどちらで出会われたんですか?
 
中澤:出会ったのはね、カルチャーセンターなんです。カリグラフィー協会の会長だった小田原真喜子先生が帰国後まもなくされた授業で、そのときに文字の横にチョコッと書いたいたずら書きのリボンを見て「あらステキね!」と褒めていただいて、うれしくて、もうはまりました。私、けっこう単純なんです(笑)。
 
藤田:結構、カルチャーの先生たちって、他のクラスもおもしろそうだから行ってみる、っていう方がいますよね。
 
中澤:そうですよね。スクラップブッキングって、色々なクラフトとコラボレート、できるものですものね。
 
おれい:まず最初にカリグラフィーを始められて・・・、それで、スクラップブッキングはいつから始められたんですか?
 
中澤:スクラップブッキングはね、そうですね、5年ぐらい前ですね。元々はクレタケさんがお声を掛けてくださったんですよ。アメリカで流行っているスクラップブッキングをぜひ日本にも広げて行きたいいきたいと考えていらして、お手伝いさせていただいたのがきっかけです。ステキな機会をいただきました。そこからもう、本当にまっしぐらにスクラップブッキングに入っていっちゃったんですよね
 
藤田:クラスのほうはカリグラフィーのクラスもされているんですよね?
 
中澤:そうですね。カルチャーで3カ所と、このアトリエでもレッスンしています。
 
藤田:それ以外にスクラップブッキングのクラスもやっていらっしゃる?
 
中澤:そうですね。スクラップブッキングのほうが多いですね。だんだん、スクラップブッキングのほうが多くなってきて今はカルチャーなど定期クラスが6クラスとアトリエレッスンが6日ほど。あと出張クラスなんかもやってたりで、家の中でもしょっちゅう走ってます。階下の住人さんごめんなさ~い。(笑)
 
藤田:先生のウエイトはスクラップブッキングの方に傾いている感じですか?
 
中澤:そう、8割はスクラップブッキング! 最近は、カリグラフィーと逆転してきましたね。自由度の高いスクラップブッキングはまた別の魅力がありますよね。
 
おれい:なんなんでしょうね、こんなにスクラップブッキングに惹かれるなんて。その魅力はどんなところにあると思いますか?
 
中澤:まず根本的にお写真がパーソナルなものだから、だと思います。だからみんな、力の入れ方がパワフル。写真は自分個人のものなので、そういう写真と向かい合って作るときって、それだけ温度も高いと思うんです。無機質なものから入っていくより、距離感が近い。だからそれを一緒にお手伝いすると、想いが伝わってくるから、出来上がった時の達成感がすごいんですよ。
 
おれい:講師と生徒さん、お互いの達成感がすごいありますね。
 
中澤:そうそう、お互いね。そんなふうに「パーソナル」だから余計熱くなるかなって思いま~す。  
 
藤田:やっぱり今までのクラフトとか、カリグラフィーみたいなものと違って、そもそもの感情が始めから違うんでしょうね。
 
中澤:そうですね。で、出来上がりもみんな違うでしょ。同じパターンで作っても、写真を入れた時点で、全員の作品が違ってくる。
 
おれい:違ってきますね。
 
中澤:やっぱり、その人個人のものになっていくから、そこが魅力なのかもしれない。



 <スクラップブッキングを始めて変わったこと>

おれい
:次に、スクラップブッキングを始めて、何か変わったことはありますか?
 
中澤:変わったことは、そうですね、色々あります。前から好奇心は強いほうなんだけど、見るもの見るもの、すごく好奇心を持って観るようになりました。例えば、景色や商品のパッケージをレイアウト的に見てみたり、これを何かに活かそうと思ったり。そういう「スクラッパーの目」で見ることってないですか?
 
おれい:あります、あります。
 
中澤:これって、スクラップブッキングに使える要素かしらとか、考えたりしますね。あとね、ファミリーが増えた。ここに来る生徒さんは、みんなファミリーと思ってるんですね。一緒にご飯を食べ、一つのものを完成させて、また来てねって別れていくけど、また、ただいまって帰ってくるという。
 
おれい:素敵な考え方ですね!
 
中澤:そんなファミリーが増えたことが一番うれしい。それが一番の財産かなっていう感じですね。あとは・・・優しくなったかもしれな~い(笑)。
 
おれい:えー、先生、きっと元からとっても優しいんだろうなと思うんですけど。
 
中澤:それはそれはありがとうございます。それから前よりもっとおしゃべりになったかなぁ。常にしゃべってますよ(笑)。カリグラフィーはみんなじっくり書いてるからあんまりしゃべってちゃいけないんだけど。
 
おれい:なるほど。
 
中澤:それから、集中力も上がりました。いつも締め切りに追われ(笑)、今日中にこれを作らないとアウトっていうことが多いので。あとダッシュ2時間っていうとき、その時間内でなんとかしなくちゃいけないっていう集中力。いろんな意味で鍛えていただいてます、スクラップブッキングに。
 
 
 
 
<失敗したところが一番、愛しい>
 
IMG_8628.JPGおれい:先生は、講習のアイディアとかレイアウトのインスピレーションはどこからくるんでしょう? 
 
中澤:これを見るっていうような、具体的ものはないよね。ただ、きれいなものっていうのは絶対、感性を動かすから、きれいな絵画を見るとか、いい音楽を聴くとか、自然の中に耳を澄ますとか、そういうことは、すべて感性に関係するものよね。だから何でもいいから、何かいつも感性が動かされるものを探しているかもしれない。
 
おれい:インスピレーションを探す・・・。 
 
中澤:そうそう。黄色と紫の組み合わせが、今、街の中にないかなとか。反対色って今、どこか街の中にあるんだろうとか。そういうのを見つけると、それが形になっているわけじゃない? 構想は頭の中で考えてるけど、見つけたときは具体的な形になっているから、レイアウトの参考になるよね。紫の分量が80で黄色が20だと、こういう完成度なんだ、とかわかったりして。そういうことが街の中にいろいろある。
 
おれい:なるほど。じゃ、そのインスピレーションがきて、レイアウトを実際に作ってくときっていうのは、どんなふうに進めていきますか? 
 
中澤:まず、一番最初に時間割り(笑)。 
 
おれい:時間割り。素晴らしい。
 
中澤:大体、そうね、朝までに作るときは、夜10時に始めて、徹夜をして朝7時がゴールって決めてから作るのね。まずゴールの時間を決めておく。そして材料も決めておく。あ、でもスケッチはほとんどしないです。 
 
おれい:しないんですか? 
 
中澤:スケッチしても、その通りいかない。大体、形と構想は7割くらい決まっているんだけど、あとの3割は変化、変更しながら作っていきます。 
 
おれい:やりながら、変えてくような感じ。 
 
中澤:やりながらですね。あと、失敗することがとてもいい。失敗したほうが結果オーライになることが多いし、悩んだ箇所が一番いい。 
 
おれい:ああ、なるほど。 
 
中澤:ストーリー通りいかなくて、例えば、ここ切っちゃいけないのに切っちゃった! ってこと、あるでしょう? 
 
おれい:あります、あります。 
 
中澤:生徒さんにもよく言うんだけど、それはひとつのきっかけをもらったと思って、「だったらもっと深く切ろう」とか、「この失敗をどうやって隠そう」とか考えてもらうんです。その失敗をどうやって生かすか考えてもらうと、エネルギーが作品にぼーんと入るわけ。それはまさにクリエイティブなこと。だからいいものができる。 
 
おれい:なるほど。 
 
中澤:だから、失敗しても、結果オーライなことが多い。それに何が起きてもスクラップブッキングは大丈夫だし。 
 
おれい:確かにそうですね。貼り直すとか、切り直せばいいと思えば、リカバリの効く趣味ですね。 
 
中澤:ね、そうだよね~。今、おれいさんが、切り直すって、貼り直すって言ったけど、貼り直したペーパーのほうが、最初思っていたより良かったりするじゃない? 
 
おれい:そうですね。そういうことのほうが多いです(笑)じゃあ、先生はレイアウトを作るとき、どんどんのりで貼っちゃいますか? それともレイアウトの最終的な形が決まるまで、貼りませんか? 
 
中澤:貼らないですね。最後まで動かせるようになってるの。
 
おれい:はー、私はすぐに貼っちゃうんです。で、気に入らないと剥がす・・・(笑)
 
中澤:ほんと? すごい思い切りがいい、潔いスクラッパーですね。 私は仮どめしてます。1カ所だけピッとつけて置いておく。では、おれいさんは、はがすときも潔くベリッといっちゃうの? 
 
おれい:そう、いきます。で、ちょっと破れたりしたら、じゃついでにこれも全部破いちゃえ、みたいな。 
 
中澤:そうやってやっぱり、失敗してもOKってことにしてるんだ。でも失敗したほうが良かったりするよね。
 
おれい:大体そうです。 
 
中澤:失敗を恐れないほうがいいよね、スクラップブッキングって。 
 
藤田:そもそも正解がないですからね。
 
 
 
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今日はここまでです。次回は中澤先生が使っているカメラや、今、お気に入りのツールのことなどを紹介したいと思います。お楽しみに!!
 
次回更新予定は12月24日です!
 
 
 

 
 

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