自分の目で、「アシッドフリー」を確かめましょう!

紙のpH値(ペーハー値・酸性度)を簡単に確認できるペンです。

スクラップブッキングは、アルバム作りのクラフトです。
アルバムなら当然長期保存が大前提になりますね。
皆さんは古いアルバムで、黄ばんで周囲がぼろぼろになった写真を見たことがありますか?
アルバムの台紙や、その当時の新聞や雑誌の切り抜きなども、数十年の時が経つと、劣化してぼろぼろに痛んできますよね。
この現象は「スローファイヤー」と呼ばれ、紙の酸性成分(アシッド)が大きく影響しているのです。
酸が紙自らの繊維を分解してしまうのです。(黄ばみは「リグニン」という成分の影響)
この酸性化の犯人は、紙のにじみ防止や漂白のための成分なのですが、現在のOA用紙やコピー用紙は、文書の長期保存のために、ほとんどが中性紙(アシッド・フリー)になっています。


「pHテスティングペン」の使い方は、いたって簡単です。

 調べたい紙に、ちょっとマーキングし、インクの色が変化するかどうか、見ているだけです。
ブルーのままだったら、見事アシッドフリー。
 左の写真の変化は、5秒もかかっていません。ブルーが黄緑に変化しているのがわかりますよね。

ペンの説明書きによると、

 Blue:Acid-free pH6.8以上
 Green:Some acid present (いわゆる弱酸性)
      pH6.0〜6.7

 Yellow:high acid content pH6.0以下

この写真の場合は、ほぼ酸性紙と言うことになりますね。スクラップブッキングでの使用にはちょっと向かないようです。
右の写真は、上がコピー用紙。下は印刷やさんなどにある、普通の中質紙程度の紙。

コピー用紙は、ほとんどが中性紙(アシッドフリー)です。 インクは見事に青いままです。
一般的な雑誌や印刷物は、にじみや裏写りのしにくい紙が良いため、右下のような紙が使われているようです。
左の写真は色のある紙の場合です。
紙の色によって、ちょっとわかりにくくなります。

写真左が、アシッドフリーのカードストック(スクラップブッキング用台紙)。中央と右は普通のクラフト用の紙です。
紙の色のせいで、若干黄緑かかって見えますが、色の変化を見ていれば、どの程度かを判断できます。
このペンはどちらかと言えば反応しやすいペンのようです。つまり判定が厳しい訳ですね。私の使ってみた感想としましては、テスト結果が「黄緑」までなら、ほぼ問題無しと言うところでしょうか。

それでは、酸性の素材を見つけてしまったら、どうするか。
使わないようにすれば良いのでしょうが、あまり厳しく考えすぎてもクラフトの楽しみを損なってしまいますので、最低でも、大切な写真などには、酸性のものが直接触れないように気を付ければよいかと思います。

さてさて、このアシッドフリー。いったいどこまでこだわるか、難しいところですね。
百年以上たった状態を、自分の目で確かめることはできないのですが、百年たっていなくても、ぼろぼろになっってしまった紙を、実際に見かけることはあります。
(コピー用紙が中性紙になってしまったのを見れば解りますよね)

がんばって作ったスクラップブッキング作品が、自分の孫、ひ孫の代に、ぼろぼろになっているのは、ちょっと寂しいですよね。可能性の段階で、どちらを選ぶかと言えば、きれいでいる可能性のある方を、選びたいものです。
ただ、趣味の楽しみを損なうほどのこだわりになってしまっては、なんだか本末転倒のような気もしないではありません。
スクラップブッキングは、保存のためのクラフトではないはずですし、創作性と保存性を天秤にかけた時、クラフトである以上、創作性を重視すべきではないかと、個人的には考えます。

ちなみに、和紙はほとんどが弱酸性です。これは製造段階で自然水を使っていたり、にじみ止め等のせいですが、和紙自体は、海外で参考にされるほどの、世界でもトップクラスの長期保存のできる紙です。
洋紙の酸性紙(つまりは、海外で言う酸性紙のレベル)ほどの極端な酸性ではないですし、若干の酸性成分もかなわないような繊維構造をしているんでしょうね。

以前、和紙屋さんに伺ったところ、「中性域の範囲を6.5〜7.5もしくは、人によっては6.3〜7.8程度までの範囲をもって、中性紙とみなしているようです」というお答えをいただきました。pHペンで言う弱酸性までを中性域としている訳ですね。

スクラップブッキングで使用する場合に、どうしても気になるのであれば、直接写真に触れないような使い方なら、良いのではないでしょうか。
2005/2/10一部改訂
 
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